なぜレビュー記事で取り上げられないのか不思議だけど,iTunesのいちばんの「真価」=「進化」はこれかも。
quote:iTunes 4は,これまでどの企業もなしえなかったレベルのデジタル音楽配信を実現している。また,AACオーディオのサポート,ランデブーによる音楽共有機能,音楽ファイルのDVDライティング機能なども追加されている。
フツーのユーザーにとって,iTunes 4でもっとも話題にするべきはiTunes ミュージック・ストアなんかぢゃなく,音楽共有機能の方だ。「ランデブーで同じLAN内のiTunesにアクセスできるだけでしょ?」と思っている人もいるかもしれないが,そうぢゃない。実際のところ,iTunesを起動しただけで,世界中のどこからでもそのiTunesのすべての楽曲にアクセスできるようになる。つまり,マックを簡単に,どこからでも誰でもアクセスできる音楽サーバー,ネットラジオにできる。もちろん制限はあり,同時に接続できる人は5人(5ヵ所)に限られる。が,少人数の仲間内での音楽の共有には問題ない。また,iTunes ミュージック・ストアで購入した曲を共有することはできない(アップルのページ)。あらかじめ,AAC→音楽CD作成→リッピングしてAACファイルに,という手順を踏んで,DRM(デジタル権利管理)機能を無効にしておこう。
音楽を共有するマックでは,iTunesの「環境設定」で「共有」をクリックし,「音楽の共有」をチェックする(pic)。私的利用だけにしてねというアラートが出るので(pic)わかったふりをする(外部からアクセスするには,ポート3689番(たぶん)を開けておく)。聴く方は,同じLAN内であれば,公開されたiTunesの名前がランデブーですぐに「ソース」に表れる。外部からの場合は,「詳細設定」メニューの「共有された音楽に接続」を選び(pic),IPアドレスかホスト名を入力することで,同じように「ソース」に表れる。あとは好きな曲をクリックして再生開始だ(pic)。好きな曲を選択して再生できるし,シャッフル再生,リピート再生もできるので,普通のネットラジオよりも便利。しかも共有している側でリッピングしてプレイリストに追加された曲はリアルタイムですぐにアクセスできるようになる。音質は,元のファイルのビットレートのままで聴くことができるようだ。MP3 160kbpsのファイルを再生させればエラク高音質だが,ある程度の高速回線が必要。最初からネットラジオ用に低いビットレートで曲をエンコードしておいてもいいかも。…ネットで音楽を買えて,そのままネットで共有できる。iTunes 4はジュークボックスソフトではなく,ネットワークジュークボックスとして作られているのだ。
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